企業・店舗
葉山らしさを持ち帰る——地元で愛されるお土産と買えるお店
御用邸の町・葉山には、老舗の焼き大福からパン激戦区のベーカリー、ビーカー入りプリンまで、ここでしか出会えない逸品がある。葉山観光のしめくくりに迷わず選べるお土産ガイド。
観光地としての知名度は鎌倉や江の島に一歩譲るかもしれないが、葉山のお土産のレベルは決して引けを取らない。皇室の御用邸が置かれたこの町には、長い年月をかけて磨かれた上質な食文化が根付いており、地元の食材や物語を纏った逸品が散在している。海と山と、静かな町の空気を一緒に持ち帰れる——そんなお土産探しこそ、葉山観光のひそかな楽しみのひとつだ。
まず外せないのが、「菓子舗 日影茶屋」の日影大福だ。江戸中期の寛文元年に峠の茶屋として創業した日影茶屋は、300年以上の歴史を持つ葉山の老舗。その旅館時代から受け継ぐ庭先での餅つきから生まれた日影大福は、滋賀羽二重糯(しがはぶたえもち)を使い、杵で丁寧につき上げた餅生地で北海道産の小豆を包んだ一品だ。日持ちは当日限りのため配送は行っておらず、葉山の本店のほか鎌倉・逗子などの店舗で手に入る。また、葉山の夏みかんを使った「季結月最中」など、地元の素材を生かした和菓子も揃っている。
パンのお土産を探すなら「葉山ブレドール」一択という地元ファンは多い。1995年の創業以来、エシレバターと天然酵母にこだわり続けるこのベーカリーは、全国のパン愛好家がわざわざ足を運ぶ名店だ。なかでもエシレバターを使った角食パンや、サクサクのクロワッサンは焼きたてを求めて早朝から行列ができる。本店は葉山町一色にある。葉山を代表するもう一軒の和菓子店「力餅家」は、かつて葉山で行われていた「竜宮まつり」にちなんで作られた「乙姫最中」と、町の花・つつじを型取った手作りの「つつじサブレー」が人気で、国産の材料を吟味した手作りの味を守っている。
手土産として場所を選ばない洗練された一品を求めるなら、「マーロウ 葉山マリーナ店」のビーカー入り焼きプリンが喜ばれる。葉山マリーナの1階に店を構えるこの専門店は、ヨットハーバーと相模湾を一望するテラス席でプリンをその場で楽しむことも、箱に入れてお土産として持ち帰ることもできる。食べ終わった後もビーカーとして再利用できるのがユニークで、贈り物にも重宝される。葉山固有の風土と歴史が染み込んだお土産を選んで、旅の記憶をもう少し長く手元に置いておこう。


