観光
冬に湘南へ菜の花を見に行く——二宮「吾妻山公園」の歩き方
1月から2月、約6万株の早咲き菜の花が山頂を黄色に染める。JR二宮駅から30分で立てる絶景台地の、登り方・見どころ・訪れる前に知っておきたいことをまとめた。
湘南といえば夏の海というイメージが強いが、冬にしか見られない絶景がある。JR東海道本線・二宮駅のすぐそばにそびえる標高136.2メートルの吾妻山がそれだ。山頂に広がる吾妻山公園では、毎年1月から2月にかけて約6万株の早咲き菜の花が見頃を迎え、黄色の絨毯が斜面を埋め尽くす。しかもその背後には富士山、眼下には相模湾という、これ以上ない組み合わせの眺望が待っている。冬晴れの日、澄んだ空気の中で見る菜の花越しの富士山は、湘南の冬旅の目玉として多くの人を惹きつけている。
登り方は三つあり、初めて訪れる人には「役場口コース」が最もわかりやすい。二宮駅北口を出ると案内看板が立っており、そこから公園入口まで徒歩約5分。入口からは約300段のコンクリート階段と山道を登り、山頂まで約20分で到着する。急な上り坂が続くので動きやすい靴が必須だが、登り終えた先の開放感は格別だ。もう一つの「梅沢口コース」は、ハイキングらしい山道を楽しめるルート。「中里口コース」はなだらかな山道のため、小さな子ども連れにも比較的歩きやすい。行きと帰りで異なるルートを歩くと、変化があって楽しい。
山頂は広々とした芝生広場になっており、360度のパノラマが広がる。晴れた日には富士山・箱根・丹沢の山並み、相模湾、伊豆の島々、さらに房総半島まで見渡せる。展望を楽しんだら、山頂付近に設置されている全長102メートルのロング滑り台も見逃せない。子どもだけでなく大人も思わず列に並びたくなる人気スポットだ。また芝生広場は飲食持ち込み自由なので、麓で惣菜やおにぎりを調達し、菜の花を眺めながらランチピクニックを楽しむのも地元流の過ごし方である。食べ物や飲み物は、麓で用意してから登るのが安心だ。
アクセスは電車利用が断然おすすめだ。公園内への車の乗り入れはできず、臨時駐車場は台数に限りがあるため、特に休日や花の見頃の時期は非常に混雑する。二宮町も電車やバスなどの利用を呼びかけている。一方、電車ならJR東海道本線が便利で、平塚駅から2駅、小田原駅から3駅という好立地。二宮駅から公園入口まで徒歩5分、山頂まで合わせて30分あれば到着できる手軽さが魅力だ。菜の花の見頃は例年1月上旬から2月いっぱいで、空気が澄んでいる午前中に訪れると富士山がくっきりと見えやすい。春には桜、初夏にはつつじ、夏には早咲きのコスモスと、一年を通して花が楽しめる公園でもある。


