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70年の画業が平塚に結集——「生誕110年 工藤甲人展 北の大地といのちの詩」、9月19日開幕
青森の自然から生まれた幻想的な日本画の世界を、35年ぶりに平塚で。代表作から小下図まで93点が揃う大規模回顧展。
平塚市美術館で、日本画家・工藤甲人(くどうこうじん)の生誕110年を記念した企画展「生誕110年 工藤甲人展 北の大地といのちの詩(うた)」が2026年9月19日(土)に開幕した。会期は11月23日(月・祝)まで。
工藤甲人は1915年、青森県弘前市に生まれた。1934年に上京して川端画学校日本画科に入学し、その後は福田豊四郎に師事。戦後の1950年に創造美術展で初入選を果たすと、新制作協会日本画部・創画会の中心的な存在として、郷里・北国の自然を題材に新しい日本画の創造へ邁進した。その作品世界は、厳しい北の大地に耐え、春の訪れに歓喜する動植物たちの命の輝きと、画家の内面に醸成された詩情とが混然一体となった独自のもの。現実と夢幻が交差する幻想的な画面は、見る者の想像力を静かに揺さぶる。
工藤甲人は1962年から平塚にアトリエを構え、半世紀にわたって湘南の地で創作を続けた。平塚市美術館との縁は深く、今回の展覧会は1991年以来、実に35年ぶりの同館での開催となる。展示は初期から晩年までの代表作、小下図、制作に用いた画材など86点に、関連作家の作品7点を加えた計93点で構成。およそ70年にわたる画業の全体像を見渡す構成は、単なる回顧展を超えた「命の詩集」のような読み応えがある。
入場料は一般1,000円、高大生500円、中学生以下無料。開館時間は9時30分から17時00分(入場は16時30分まで)。休館日は月曜日(ただし9月21日、10月12日、11月23日は開館)および9月24日、10月13日。同館は JR平塚駅から神奈川中央交通バスで約10分。秋の深まりとともに、北の大地が生み出した色と形の詩情を、平塚で体感してほしい。