文化
国史跡指定100年——「古相模川」をたどる企画展が茅ヶ崎市博物館で開催中
旧相模川橋脚の国史跡指定からちょうど100年。縄文から江戸まで茅ヶ崎の「川の物語」を無料で体感できる企画展が10月20日まで続く。
茅ヶ崎市堤にある茅ヶ崎市博物館で、旧相模川橋脚国史跡指定100年記念展示「ちがさき今昔 ― 古相模川編 ―」が開催されている。会期は2026年7月25日(土)から10月20日(火)まで、観覧料は無料だ。今から100年前の大正15(1926)年、関東大震災の液状化現象によって水田の中から姿を現した橋脚群が国の史跡に指定されたことを記念する展示である。
旧相模川橋脚は、鎌倉時代の建久9(1198)年に源頼朝の重臣・稲毛重成が亡き妻の供養のために架けた橋の橋脚と考証されており、史跡としてだけでなく、地震による液状化現象の痕跡を残す天然記念物としても国から二重に指定を受けた全国的にも珍しい遺跡だ。今回の企画展では、この橋脚が残る「古相模川」流域に焦点を当て、縄文時代に海底だった時代から鎌倉・戦国・江戸時代へと時代をたどりながら、地域の歴史的変遷を掘り下げる。
展示と連動して関連講演会も充実している。9月20日(日)には「人物でみる茅ヶ崎の歴史」と題した講演(茅ヶ崎ゆかりの人物館アドバイザー・平山孝通氏)が予定されており、10月18日(日)には「100年前にまもられた文化遺産〜史跡旧相模川橋脚〜」をテーマに茅ヶ崎市教育委員会の文化財調査員・大村浩司氏が語る。各回50名先着、申込制となっている。
湘南Doors編集部としては、「海のまち・茅ヶ崎」の陸側に広がる知られざる歴史に光を当てるこの企画展を、ぜひ地元市民に足を運んでほしい展示として推薦したい。茅ヶ崎市博物館のコンセプトは「大地と人のものがたり」。砂丘や海岸線のイメージが強い茅ヶ崎だが、川と大地が刻んだ深い時間の積み重ねを実感できる機会だ。最寄りはコミュニティバス「えぼし号」の浄見寺入口バス停。秋の行楽シーズンにも重なる10月20日まで、ゆっくりと歴史散歩を楽しんでほしい。

